こーひーぶれいく

男×育休 アラサー男の育休記

長男誕生の時に育休を取れなかった3つの理由

 こんにちは。さくいろです。

 

 僕には3歳になる長男と、1歳の長女がいます。現在はこの長女を対象とした育児休業中です。実は長男が生まれた時も育休を取得したいという希望を持っていましたが、残念ながら実現しませんでした。取得したくても取れなかったのは何故か?今振り返ってその理由を考えてみました。

 

 

①勇気がなかった

 長男が生まれたのは3年前の夏のこと。僕はその年の4月に異動したばかりで、部署では一番年下の下っ端。前の部署での仕事とは内容が180度と言っていいほど変わっており、自身、新しい職場に慣れることや仕事を覚えることであっぷあっぷの状態でした。

 また、育休中の女性社員がいたため本来の人員より一人少ない人数で、ただでさえ多い業務を回さないといけない状況だったのが、春に僕がやってきてようやく通常の業務分担ができたところだったのです。

 さらに、ようやく正規の人員がそろったところだったのが、別の女性社員が秋から産休・育休に入ることがわかりました。

 「君が来てくれてよかった」と事あるごとに口にする先輩や、毎日遅くまで残業する同僚・上司を前にして、平均的な日本人であり、ともすれば空気を読み過ぎるチキンな性格(笑)の僕の口から「育休」の「い」の字も言い出せませんでした。結局、長男が産まれた時は繁忙期も重なり、終電で家に帰り、(妻は出産直後で実家に帰っていたので)独りカップ麺をすすってふて寝した僕の二十数回目の誕生日は、今となっては印象深い思い出です。「そんなの関係ねぇ!!」と言える小島よしおに嫉妬した夏でした。「言い出す勇気がなかった」、今思えばこれが最大の理由だと思います。

 

②周りにロールモデルがいない

 これはほとんどの方に当てはまるのではないでしょうか。みなさんの職場で、男性で育児休業(しかもまとまった期間)を取られた方がいるでしょうか。僕の周りにはご多分に漏れず一人もおらず、僕の部署では、おそらく今回育休を取得した僕が初めてではないかと思われます(比較的規模の大きい会社なので、どこかにはいるのでしょうが・・・)。

 そのため、育休をとるためにどのようにしたらいいのか、そもそもどんな生活になるのか、どの程度の期間取得するのがよいのかなどなど、疑問はいくらでも湧いてくるのに、それを知る術が皆無だったように思います。

 もちろん、制度として用意されている育休取得にあたっての手続きなどは、人事に聞けばすぐにわかります。そうではなく、そもそも「男性が育休を取る」にあたって、周囲はどんな反応するのか、今後のキャリアに影響はあるのか、職場の理解は得られるのかといった疑問を、実感をもって経験したロールモデルが身近にいれば、当然相談しただろうし、もしかしたら、勇気を出して育休取得を実現していたかもしれません。

 

③上司に理解がない

 僕の勤める会社では、全社的に男性の育休取得を推進しようとしているようです。管理職を対象にした研修など事あるごとに、「男性社員の育休取得を促進しましょう」といったアナウンスがなされてますし、それに特化した研修も開かれています。

 また、男性社員に子どもが産まれた際には、育休取得の意思の確認や計画的に年休が取れるように配慮することが求められているガイダンスのようなものまであります。これだけ聞くと相当進んだ企業風土で、男性社員もバンバン育休を取得しそうなものです。

 しかし、現実はそうではありません。当然、当時の僕の上司もそういった研修を受けているはずですし、ガイダンスの存在も知っているはずです。にも関わらず、育休取得の意思を確認されたことは(長男・長女誕生に際して)一度もありませんし、長男が産まれた年にはほとんど年休も取得できませんでした。

 会社として育休取得を推進しようとしても、次から次に膨大な量の仕事が存在するという現状、それを少ない人員で回さないといけない現場の実情では、「男が育休??はぁ?」という認識でしょうし、上司としては成果を挙げなければなりませんから、社員一人が抜けられると困るというのが正直なところなのでしょう。そもそも、上司の思考回路の中に「男=育休」という式が存在していないのかもしれません。

 そう考えると、全社的に男性の育休推進を唱えてはいますが、現場の実情に即したものではなく、タテマエ上のお題目となっているといえます。本気で男性社員の育休取得を進めたいのであれば、研修等で意識を変えるだけでなく(もちろん意識改革も大事ですが)、男性に育休を取得させた管理職の評価(給料)を上げる、逆に対象となる男性社員がいるのに育休を取得させなかった管理職の評価(給料)を下げる、もしくは人員の補充を正社員で必ず行う、といった策を講じてもいいのではないでしょうか。そこまでしている企業・職場があれば、本気を出していると言っていいと思います。

(・・・少々暴論も含んでおりますがご容赦ください 笑)

 

まとめ

 以上、長男誕生の時に育休を取りたくても取れなかったと考える理由でした。書いてみて気づいたのですが、多くの人に当てはまる一般的な理由なのではないでしょうか。じゃあどうすればよかったのか、長女の時に育休が取れたのはなぜか、そもそもなんで男が育休なのかといったことは別の機会に書いてみたいと思います。